韓国から日本の現地法人などへ一定期間派遣されて働く方の場合、 韓国で国民年金を納付していることにより、日本の厚生年金の納付が免除されることがあります。
その際に必要となるのが、韓国の「国民年金適用証明書」で、次のような書類です。

このような書類を提出してから長い時間が経過した場合、 本来は5年以内に帰国するか、特別な事情がある場合には延長申請を行うことになっています。
今回ご依頼いただいた事案は、免除申請だけを行ったまま10年以上が経過し、本人のもとに国民年金保険料の納付案内や督促通知が届いたケースです。
想定されるところでは、このような免除申請は、社会保険労務士ではない第三者を通じて処理されたか、あるいは社労士に依頼して処理したとしても、その後に社労士による継続的な管理を受けていなかったケースに該当します。
規定から外れた処理が行われている場合、当事者が社会保険労務士でなければ、所轄官公庁に問い合わせたり協議したりすることは実質的に困難であり、顧問税理士に対応を強いるようなことがあれば、相当な問題となり得ます。
所轄の年金事務所に相談した結果、具体的な事案については、いずれにせよ何らかの形で申請書と添付書類を提出する必要があるとの回答を得ました。 そこで、現在入手している韓国の国民年金加入記録およびその翻訳文を添付し、健康保険の資格喪失届および資格取得届を提出しました。
年金事務所担当者との協議を経て、国民年金適用証明書を提出し、最終的に次のような結論を得ました。
- 社会保障協定の適用に関する例外規定に基づき、今回提出した適用証明書に記載された全期間について、厚生年金を免除する。
- 免除対象とならない期間のうち、「2年1か月」より前の期間については、納付することができないため、未納として扱う。
- 各種書類を提出すると、健康保険料および厚生年金保険料の納付を求める通知書が送付される。
- 免除期間中の給与および賞与に関する記録は、別途提出する必要はない。
- 免除されない期間については、算定基礎届および月額変更届を適正に提出する。
- すでに納付した韓国の国民年金について、還付手続のための書類を提出する。
- 免除期間が10年を超えるため、今後納付する厚生年金保険料の額に応じて、老齢厚生年金の受給権が発生する。